A maid catch it

待てよ、卒業できんのかな、俺。

なんだ?誰だ?お袋はパートだしな。 収金とかだったら金なんかねえぞ。

くそー、せっかくマスでも書こうかと思ったのになー。

あのー、すいません。どなたかおられませんか?

なんだ?生命保険の姉ちゃんかな?

困ったなー。確かにここのお宅なんだけどなー。

すっげえ可愛い子。それにむちゃくちゃお花見じゃん。

お届け物があるんですけど、どなたもおられないんですか?

いえ!

やっ!

おられます、この私が。

あは、びっくりした。

いや、ごめんごめん。ちょっと調べ物をしてたね。

高畑先生のお宅ですよね?

あ、あ?

あれ、やっぱり間違えちゃったかな?

ん?高畑?

うちは高畑だし、先生と呼ばれる理由は何もないが、

ま、何の用事かは知らないが、この子の可愛さは尋常じゃないぞ。

見たところまだ二十歳なんか全然手前だし、

ひょっとしたら学生のアルバイトか何かかもしれないが、

このままこの子を返すのは何としても惜しい。

よし、ちょっと遊んでやれ。

うん、いや、確かに高畑はうちだが、何か。

あ、よかった。やっぱり間違っていなかったんですね。

うん。

教察が聞いかかっておられたので、ひょっとしたらって心配になりました。

で、何か用かな?

はい、あの、私、真彩です。あの、聞いておられるとは思いますが。

真彩?あ、ああ、そう、真彩ちゃんだったね。

はい。

で、何だったのかな?

え?

いや、あの、それで何だったかな?用事っていうのは。

ほら、さっきお届け物があるとか何とか。

ひょっとしてそれは君が持っているそのカバンなのかな?

私がお届け物の真彩です。

注文のされた条件に私が当てはまってたので、会社から派遣されてきたんです。

あの、印象違いますでしょうか?

え?

第一印象が一番大切なんです。

一目見て気に入られなかったら先生は返品なさることができますが。

いや、そんなことはないよ。君はいい印象を私に与えたようだぞ。

え?本当ですか?嬉しいです。

まあ、立ち話はなんだ。中に入りたまえ、真彩。

あ、はい。

うん。

うーん、なんだかよく分からないが、メイドさんか何かの派遣会社から来たに違いないぞ。

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